具体化と抽象化の能力を高めると起こること
こんにちは安野勇太です。
相談業を軸に活動しています。
以下は先日のTweet。
具体化と抽象化の能力、どちらも大切。
— やすの。 (@yasuno_y1989) March 9, 2021
抽象度が高い思考ができれば応用力がつく。
具体化する能力が高いと他人に伝えるのがうまくなる。
具体化と抽象化…言葉を聞いたことがあっても実際にどういうものかがわかりづらい…そんな人も多いのではないでしょうか。
今日はそんな抽象化と具体化について書いていきます。
抽象化と具体化の定義
抽象化とは、『チワワ』というキーワードを『犬』さらに犬は『動物』だというふうに物事の元となる大枠を捉えることです。
逆に具体化とは、『動物』というキーワードを『犬』もっというと『チワワ』というようにピンポイントで捉えることです。
具体化と抽象化にはそれぞれにメリットとデメリットがあります。
以下ではそれぞれについて解説していきます。
抽象化と具体化のメリットとデメリット

あなたがペットショップに行って『犬が欲しいんです』と店員さんに伝えても、すぐにあなたがお目当てのコーナーには連れていってはくれません。
抽象的な表現では伝えたいことが相手に伝わりづらいというデメリットがあります。
ただ、店員さんがあなたのことをよく知っている相手ならすぐチワワのコーナーに連れていってくれるでしょう。あなたが小さくて毛が長い犬が好きなことを知っているからです。
抽象的な表現は全体を包括して一言で対象を表現できますが、その他の情報で補足をしないと情報が抽出されないというデメリットがあるのです。
逆に抽象的な思考ができるとメリットもあります。
抽象化の能力が高い人は一見違うことをやっていても同じこととして捉えられるのでひとつのことで得た知識やスキルを違う場面で応用して使うことができます。
例えば運動では、スポーツ万能な選手とひとつの競技だけが得意な選手がいます。
一つの動作だけ上手くなろうとすればその動きだけを練習すれば良いので練習量に応じてその能力が上がっていきます。
ただ、抽象的な捉え方が苦手な人だとその動きだけは上手になりますが、その他の動きになると突然上手くいかなくなります。
違う動きは練習していないのだからある意味当たり前ですが、スポーツ動作を抽象度の高い視点で捉えられる人は他の動きの中でも練習した動作の感覚・共通項を使って上手に動作を行うことができるのです。
これはスポーツの中だけでなくスポーツと勉強という一見全く違うことでも成り立ちます。
例えばスポーツも勉強も、同じことを何度も反復する方が実践の中で活きやすくなります。それに、前日に睡眠時間が十分取れている方が高いパフォーマンスを発揮できます。
抽象度を高めるというのはこういうことです。
他との共通項から可能性を導き出しやすくなるのです。
さらに抽象化と具体化の能力の両方を高めると例え話がうまくなります。
抽象化の能力が高い人は他の物事との共通項を理解しています。ある種、法則のようなものといってもいいかもしれません。
例えばスポーツと勉強の共通項を理解しているので、スポーツの課題に直面した時に勉強ならこうなっているから…と一見関係のないようなことから例え話を出して他人を納得させることができるのです。
実際にどうすればいいのか
今回の記事の内容は抽象化の能力と具体化の能力のどちらが重要ということではありません。
抽象度の高い思考ができても具体化の能力が高くないと、相手が納得する話をするのは難しいでしょう。極端な話だと、全て『宇宙の法則だから』で済んでしまうかもしれません。(本当にそんなものがあるかは知りませんが)
なので、仕事やコミュニケーションの能力を高めるには具体化の能力と抽象化の能力のどちらも高めていくことが重要です。
とはいえ、時間は有限です。
読者のあなたに自分がこれと決めた道が既にあるなら、決めた分野の力を極めながら具体化された能力や知識を深めていくのが良いと思います。そうやってエキスパートの分野で具体化する能力を高め、さらに抽象化の能力を高めることで他のことも理解し、一見関係のないことから多くを学ぶことができるようになります。
そんな意識を持ってみるのが良いかもしれません。
今日はこれで以上です。
この記事の内容が読んでくれたあなたの役に立つと幸いです。
ではまたお会いしましょう。