社会人の学びに必要な『論理的思考』と『ゲシュタルト』
こんにちは安野勇太です。
相談業を軸に活動しています。薬剤師で介護福祉士でもあります。
以下は先日のtweet。
次は情報やノウハウを含めた『生き方』を売る時代になる。
— 安野勇太@Wisemenclub (@medinessfit_yas) June 11, 2020
専門性やその組み合わせ・生活スタイルや『考え方』。
その人がその人たる理由が商品になるってこと。
切り離された『情報』ではなく、『#ゲシュタルト』
今日は論理的思考と学びに関係の深いゲシュタルトについて書いていきます。
社会人が成長するために重要なコト
相談業をしていると社会人の方からのキャリアの相談を受けるコトが多いです。
筆者としては社会人がスキルアップをしたり幸せな人生を構築していくのに重要なのは、学習の統合性がとれていることだと感じています。
学生の頃は、入る学校によってコンセプトや目的・カリキュラムが決められているのでカリキュラムをしっかりと学んでいれば進む道に困ることはあまりありません。どの選択科目を受講するか…くらいのものではないでしょうか。
それが、社会人になると違います。
どんなキャリアを築きたいか、さらにどんな人生にしたいかは個人の自由。それは理想の人生が個々人によって違うからです。
就職したからといって全ての人が同じ価値観を持っているとは限りません。(ただ、強いチームや会社は共通の価値基準を持っている傾向が強いです。)
スキルを誰かから学ぶことはできますが、多くの社会人の方がつまずいている原因は学びや価値観を一貫性をもって捉えられていないこと…つまりゲシュタルトが構成されていない状態です。
全体性とスキル
ゲシュタルトとは、全体を部分の寄せ集めとしてでなく、ひとまとまりとしてとらえた対象の姿。形態。のことです。
別の言い方をすると、抽象度の高い視点から物事の全体を見ると言うことです。
ボクシング選手をみて強烈な右ストレートを打つ選手の練習をしたとします。そして右ストレートを必死に練習して習得したとしても同じように試合に勝つことは難しいでしょう。
なぜかというと、その右ストレートを当てる為の体捌きやガードを理解していないからです。右ストレートが強い人にはそれに適した体捌きやステップがあります。スピードがある他の選手のステップと右ストレートが強い選手のステップは必ずしも同じではありません。
なんの分野でもなかなか結果が出ない人はこれに似たことをやっています。武器やノウハウに頼っていいとこ取りをしようするのです。ストレートが強い選手のストレート・スピードがある選手のステップ・強烈な右フックが売りの選手のフック…といった具合です。
学ぶ側は、視点を上げて全体性を理解し、その武器やノウハウで結果が出ている理由を腑に落とすことが重要です。こういった個別の事柄だけでなく全体性をもったまとまりのことを心理学用語でゲシュタルトといいます。
ゲシュタルトの理解
ゲシュタルトの例をさらに理解するために図を用意しました。

これは知っての通り、『やぶる』と言う漢字です。
これを下の図のように並べるとどう感じますか?

フォントにもよりますが、人によっては『石』と言う字と『皮』という字が見えてくるはずです。
これは破という漢字をゲシュタルトとして捉えていた状態から、破という字の集合体とは別に、石と皮という集合体が見えてきた状態です。
今度は並べる順番を変えて下の字のように並べるとどう感じますか?

カタカナの『ロ』のような並びがみえるかと思います。
これは文字の並びによって新たなゲシュタルトが作られたと言うことです。このように『破』と言う漢字の並べ方ひとつをとってもそれがつくる形や構成位要素がたくさんあることがわかると思います。
下の記事では意識と見える景色の変化について詳しく解説しています。
既に書きましたが、現代ではネットの普及で情報が溢れかえっています。正しい情報だけを選ぶことができても統合性が取れていないと学んでも結果がなかなか出ません。現代では、情報の使い方の基準…『考え方』が非常に重要なのです。
ゲシュタルトとメンター
社会人はスキルを学ぶことに精を出しますが、これにハマるばかりに結果を出せずにいる人が多いようです。これは筆者も関わる起業家の世界ではノウハウコレクターと呼ばれます。情報を集めてもそれをうまく使えていないのです。
ノウハウコレクターと呼ばれる人たちは
- 情報を集めるけど行動をしない
- 情報の使い方を知らない
これのどちらかであることが多いです。
このノウハウコレクターを抜け出すために必要なのは『考え方』だともいえます。
だからこそ、人生の次元を変えて現状を突破する、現状から次のレベルになるためには考え方を変える必要があります。なので社会人こそメンターをみつけること。
そして1人のメンターに集中することが重要です。
メンターとは相談者・師のことです。
情報をどう捉えるか。ものごとをどう考え、選ぶか。普段どんな生活をしているか。それがなぜか…
メンターから学ぶことでその思考を理解し、メンティー(弟子)の中に新たなゲシュタルトが構成されていきます。
そしてひとつの情報をより抽象度を上げて観ることがデキるようになります。
自由度が高くなって学びの統合性がなくなりやすい社会人こそメンターをつける必要があるのです。
今後のキャリアを本気で考え、人生の次元を変えて高めたいと思うあなたがよいメンターに巡り合って理想の人生をつくることを願っています。
では今日は以上です。
またお会いしましょう。
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