ご高齢の方のタンパク質摂取とフレイルについて

皆さんご無沙汰しております。
あっぱれ協会代表・薬剤師の安野勇太です。

まだまだ暑いですね。
体調に気をつけて過ごしましょう。

では、今日はご高齢の方の筋力低下とタンパク質について考えて見ます。

フレイルの原因

行動量が少なくなってご高齢の方たちは筋力が弱くなってしまいがち。
その原因は単に生活習慣だけの場合もあれば、気力の低下やセルフイメージ(自信)の低下によって動けない・動くことができないといった思い込みから来ている場合もあります。

実はフレイルの原因は骨折や関節痛などの物理的な要因以外に『できないことや経験が増えることで自分に自信がなくなって行動量が少なくなっていく(抑うつや認知機能の低下)』という精神的な側面や、『他人と積極的に交流する機会が少なくなる』という社会的な側面といったことが相互に関係し合う負のスパイラルが隠れていることがあります。

フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連:厚生労働省

フレイルの改善とタンパク質の摂取

厚生労働省の発表でもタンパク質(特にアミノ酸スコア高い肉・卵・魚などの良質な食品)は骨格筋のタンパク合成を促進し、常に行われいる筋タンパク質の異化(筋肉のタンパク質を分解してアミノ酸として血中に放出する作用)を抑えることが確認されています。

高齢になると若いときに比べて筋量がが減少し、サルコペニア(骨格筋の減少)やフレイル(衰弱)を起こしやすくなります。
食事からのタンパクの摂取を増やすだけで、筋量の減少が抑えられ、運動と組み合わせることでフレイルの『改善』や筋量の増加、可動域を拡げられる可能性があることがわかっています。

また、タンパク質の摂取は筋量の増加による身体機能の改善だけではなく、脳機能やホルモン分泌の活性化による気分の改善効果があることもわかっており、精神的・また社会的な面からもフレイルの改善に役立つことが期待できそうです。(なんと、朝食に糖質だけでなくタンパク質を適度に加えることで児童の学力の成績があがることがわかっています!)

腎機能異常等、タンパク質摂取に問題のない方には積極的にタンパク質の摂取を勧めることでフレイルの予防改善が期待できます。
レクの中で身体を楽しく動かして、しっかりと無理なく美味しく食事を食べる。

ご本人たちの笑顔と元気をつくり、共に素敵な人生を歩んでいけたら素敵だと思います。

オススメの手軽なタンパク質の摂取源はおやつに食べるチーズや牛乳。
一気に大量のタンパク質を摂取する場合に比べて一時に処理するタンパク量が少なく、腎臓への負担も小さいのでおすすめです。

食事のメニューが決まっているという方にとってもお腹が空いた時のおつまみとして置いておくと良いかもしれませんね。

最後に

フレイルの改善は大切ですが、ご本人たちの幸せを第一に考えることが最重要だと考えています。
私たちのエゴでやりたくないのに体操や嫌いな食べ物を食べたりしていては出る元気もなくなってしまいますよね。

フレイルの原因の項でも触れていますが、気分と活動量や筋力は密接に関連しています。
ご本人たちが笑顔でいることが結果として身体の状態をよくすることもおおいにあるでしょう。

体調や気分に私たちも気を配りつつ、一緒に笑いながら、素敵な未来を作っていきたいと思っています。

本日はこの辺で。
素敵な未来を作りましょう^ ^!