『メタ認知』の意味と効果

こんにちは安野勇太です。

相談業ビジネスプロデュースを軸に活動しています。

以下は先日のTweet。

今日はメタ認知について書いていきます。

メタ認知とは

メタ認知とは、自分の認知を認知することです。

例えば怒っている時に『ああ自分は今怒っているんだな』と気付くということです。

小さなことのようですが、これがデキるとデキないのでは大きな違いがあります。

メタ認知がデキるようになると、

  • 感情に支配されなくなる
  • 相談に乗るのがうまくなる
  • コミュニケーションがうまくなる

こういうことが起こってきます。

目の前で誰か喧嘩を売ってきたら、トレーニングをしていない普通の人は興奮して怒り出すか、逃げ出したり、必死で自分を守ります。

これは動物的な本能として生命を守る為です。この防御反応が働かないと動物は死んでしまいます。

こういう動物的な本能は脳の原始的な部分、大脳辺縁系にプログラミングされています。

これが動物だとそのまま我を忘れて行動しますが、人間は違います。

自分が危機の最中にいても冷静に判断して行動デキます。例えば、喧嘩の仲裁に入ったり話し合いをして解決したりします。

これが大脳新皮質の前頭前野の働きです。

前頭前野は人で最も発達した脳の部位です。

前頭前野では複雑で理論的な思考ができるので客観的に現場で何が起こっているのかを俯瞰して理解することがデキます。

俯瞰がデキると怒っていても、『自分はなぜ怒っているのだろう』と理解すると解決の糸口が見えてきます。

これが感情に支配されいる状態ではそうはいきません。怒りに任せて喚き散らしたり、倫理的ではない行動を始めたりします。

大脳辺縁系で生まれる感情を前頭前野でコントロールデキていない状態は他の動物と大差ありません。

前頭前野が発達しているから我々は感情を制御して人間らしくいられるのです。

その証拠にアメリカのフィニアス・ゲージが、前頭前野を損傷する事故の後、事故の前とは性格が全く変わり獣のようになってしまった話は有名です。

前頭前野を鍛え、メタ認知ができるからこそ、人間本来の力を使いこなせるようになるのです。

メタ認知の為のトレーニング

メタ認知の能力を高める為にオススメのトレーニングは『内観』『分析』です。

つまり自分の思考や感情の動きを発見するよう気を配ること。

そしてそれが『なぜ』起こっているのかを考えるということです。

具体的にいうと、自分に対して『なぜ』を問いかけるということです。

楽しい・悲しい・めんどくさい・なんだか元気がない…これを自分の中に見つけたら、それに対して『なぜ』を問いかけます。この習慣があるだけで、自分の精神の動きを発見しやすくなりますし、その理由を自分で探し始めます。

これを繰り返してトレーニングをしていると前頭前野が鍛えられ、メタ認知能力が上がってきます。

その結果、

セルフコントロールが上達し、他人の感情の動きにも気付きやすくなるのです。

メタ認知トレーニングの注意点

メタ認知のトレーニングをするときの注意点があります。

それは内観をして『なぜ』を問いかける時に過去に起こったネガティブなコトを延々と考えないことです。

筆者は多くの相談者にメンタリングをしてきましたが、もともと『過去』に先に目がいく思考の癖を持っている人はうつ病傾向があります。

例えば、机の上のコーヒーを溢した時に、『なぜ溢しちゃったんだろう』と初めに考えるということです。ただ当たり前のようですが、必要なことは、『今からどうしたらいいだろう』です。

そのうえで分析が必要な時に過去に目を向けるはいいですが、順序は肝心です。

内観の際、先に過去を観るとネガティブな思考に支配されてしまいます。

あくまで内観をする時には未来の目的があることが前提です。

だからこそ、仮にでも未来の目的を決めてそれに対する自分の感情や認知の動きを観察するようにしてください。

メタ認知の能力を深めて感情が安定してくると、世界の認識もうまくできるようになってきます。

以前の記事でも触れていますが、気分一致効果と言って人間は感情によって目の前で起こっていることの認識を変えています。

詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

【気分一致効果】〇〇が生産性を高める為に重要

こんにちは安野です。 身体心理学・認知科学を応用したコーチングや起業コンサルティングといった『相談業』を軸に活動しています。 下は先日のTweet。 成功するために重…

これは仏教やヨガのの言葉でいうと『止観』です。

心を動かさずただ観る。自分の精神が安定しているから同じ景色を同じように観られるということです。

これに必要なのが既に上で書いたメタ認知の為のトレーニングです。

その他にもセルフコントロールの為のトレーニングはたくさんありますが、それは今後の記事で書いていきます。

では今日は以上です。

またお会いしましょう。

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