感謝と健康を科学的に解釈してみる
安野です。
相談業を軸に活動しています。
今日は感謝と健康について書いていきます。
・感情と生理反応を活用したい方
・カウンセラーやコーチ、教育者の方
・大切な人と長期的に健康で関わりたい方
・睡眠不足、不安障害がある方
読者のあなたは感謝をすることが健康に繋がるといった話を聞いたことがあるでしょうか。
これはおばあちゃんの知恵袋のように抽象的に伝えられることが多いのですが、科学的にみれば実は非常に理にかなっているのです。
感謝をすると長生きする⁉︎

感謝をすると、色々なことに不満を持っている人と比べて感情が穏やかになります。
以前、身体心理学…つまり心と体の相関について書きましたが、体の状態が感情に影響を与えるのと同様に感情も体の生理反応に影響を与えているのです。
身体心理学については下の記事で詳しく書いているのでそちらを参考にされてください。
日々ストレスを抱えている状態よりも、なにかに感謝している状態の方が健康的な生理反応が体内で起きているわけなので、感謝が健康に結びつくのはある意味当たり前ともいえます。
感情と生理反応

ここからは「感謝」が体内で起こす生理反応について具体的な例を書いていきます。
ポイント1:プラセボ効果
実は筆者の安野は薬剤師なのですが、医療の業界では「思い込み」によって生体内の反応が変わる プラセボ効果がよく知られています。
よくあるのは、睡眠薬だと言って渡した偽薬(有効成分が入っていない偽物の薬剤)を睡眠障害の患者に飲んでもらっても睡眠薬を飲んだ時と同じように眠れるといったことが起こります。
これは暗示や自然治癒力などが背景にあると考えられていますが、偽薬による思い込みで無意識状態が変化し、実際に薬を飲んだ時と同じような生理反応が起きるということは、「感謝」によって生理反応に変化が起きるのも当たり前です。
ポイント2:脳内神経伝達物質
仕事やプライベートに関してポジティブな側面に意識を向けると、脳はセロトニンを分泌します。
セロトニンは抗うつ薬に似た作用を持ちますし、一般的な抗鬱薬も脳内のセロトニン量を増やすことで作用するものが知られています。
その結果、たちまち元気が出て、人生でうまくいっていることに意識を向け、落ち着きを取り戻すことができるのです。
そしてこのセロトニンは脳内だけでなく体にも影響しています。
- 起きている時に意識状態を鮮明にさせる
- 朝起きる時、体を活動的な状態にさせる
- 痛みの感覚を抑制させる
- 抗重力筋に働きかける
簡単にリストアップするだけでこれくらいの効果が知られています。セロトニンが少なくなるとこれらの働きがうまくいかなくなり、寝起きが悪くなったり、些細なことで痛みを感じやすくなります。
感謝する習慣を持つことでこんなにもたくさんの生理的変化が起きるのです。
ポイント3:コルチゾール
心身にストレスがかかると体内ではコルチゾールというストレスホルモンが産生されます。
これは血圧や血糖を高めるホルモンで、いざという時にエネルギーを使って逃げたり戦ったりできる状態を整える役割を持っています。
原子時代などは緊張やストレスがかかるとすぐに逃げたり戦う必要があったので体内では今でもストレスがかかるとこのコルチゾールを出して準備を整えます。
ただ、現代はストレスがかかる状況であってもすぐに体を動かして逃げなければいけない状況は稀です。
ですが、私たちのDNA(そして生理反応)は原子時代とさほどかわっていません。
ストレスが慢性的にかかってコルチゾールが出た結果起こる生活習慣病の方が、死亡リスクが高いのです。
感謝をすると健康になるのは当たり前

このくらいの具体例を並べると感謝と健康に関係があるのは当たり前だと分かったと思います。
筆者としては抽象的な伝え方よりも現代の実利的な需要にあった伝え方の方が受け手に伝わりやすいと考えているので、このブログやMCCプログラムの中で使いこなし方をロジカルに伝えています。
マインド・認知を実利的に使いこなす方法に興味がある方は下のページから講座の情報を確認してみてください。
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では、また次回の記事でお会いしましょう。