腹側迷走神経複合体とコミュニケーション
こんにちは。Yuta.W.Yです。
相談業を軸に活動しています。
今日の記事では腹側迷走神経複合体とコミュニケーションについて書いていきます。
迷走神経とは
人間は手や足のように意思でコントロールできることと、心拍数などのように意思でコントロールできないことがあります。(正確にはコントロールしづらいだけで、ヨガや気功の達人は心拍数や血流を潜在意識を通してコントロールします。)
心拍数や血流といった意識の力でコントロールするのが難しい部分は自律神経にコントロールされていて、環境や体内の状態に合わせて自動で交感神経と副交感神経を切り替えられています。
交感神経は心身へのストレスがかかる環境になると優位になり、血圧や血糖値を高めます。逆に副交感神経はリラックスする環境下で優位になり、筋肉を弛緩させ、消化管運動を促進し、血圧や心拍数を減少させます。
さらに副交感神経には迷走神経という神経が含まれ、これは社会的なコミュニケーション能力に影響します。
人の豊かな情動をつくる腹側迷走神経
迷走神経が社会的神経だと言われる理由は、豊かな表情や抑揚のある声のトーンをつくることに関係しているからです。
人は表情や声のトーンから他人の印象や心理状態を判断します。緊張して交感神経が優位になると、腹側迷走神経を含む副交感神経の働きが抑えられ、表情や声の抑揚が少なくなります。
筆者の『ヒトヨミ』プログラムを受講している生徒には伝えていますが、筆者は他人と話すときに相手の話している内容よりも相手の表情や声の抑揚に気を配ります。
迷走神経は話す内容と違って無意識に反応する為、意識的にコントロールすることができません。なので、相手の話している内容と無意識領域に反応する部分とに不自然なギャップがないかどうかを意識して観ると相手の誠実さを知ることができます。
表情筋や声のトーンが豊かでリラックスしている方が人は相手に安心感を持ちやすいものです。
他人と話すときに緊張して表情が強張ってしまいやすい人は腹側迷走神経を活性化させる方法を知れば、普段通りのパフォーマンスを発揮して良い状態で他人と関わりやすくなります。

腹側迷走神経を活性化させる方法
ここからは腹側迷走神経を活性化させる方法を紹介します。
その方法を知れば、感情や無意識からくる表情の変化もコントロールしやすくなるかもしれません。
1:声を出す
腹側迷走神経は喉のあたりを通っているので声を出して声帯の筋肉を使うと腹側迷走神経を刺激することができます。
電車や汽車が走るときの『ボォー』というような汽笛のような声真似して出すと、声帯を強く刺激できるのでオススメです。
2:長く息を吐く
迷走神経は横隔膜にも分布しています。長く息を吐くと腹式呼吸をして横隔膜が動くので迷走神経を刺激してくれます。
集中していたり緊張状態が続くと息は自然に浅くなります。集中力が必要なときにほど意識的に呼吸を長く吐くように気を配ってみてください。
3:表情筋を使う
腹側迷走神経がの働きが抑制されると豊かな表情がなくなることは既に書きました。そんな時には逆に表情筋を使うと腹側迷走神経を刺激して表情や声のトーンを明るく豊かにしてくれます。
緊張していると感じるときほど表情を豊かに使ってみるのが良いでしょう。
4:目の神経を使う
目の神経にも迷走神経が分布しています。ヨガの修行の中には眼球を動かすものがありますが、これは迷走神経やその他の自律神経が眼球運動との関連が深いことを経験的に知っているからでしょう。
顔を動かさずに目だけで上下左右を向いているとリラックスできるはずです。
5:手のグーパー運動
心臓の洞房結節にもを腹側迷走神経が通っています。手のグーパー運動をすると血液が心臓に戻るのを助けるため、迷走神経を刺激できます。
暇が出来たら行うようにすると良いでしょう。
6:笑う
リラックスすると自然に笑顔が溢れてくるものですが、笑いが迷走神経を刺激することがわかっています。
気の置けない間柄の人と過ごす習慣を持つようにするか、笑顔を作る習慣があると、リラックスして毎日を過ごせそうです。
まとめ
今日は迷走神経と対人コミュニケーションについてお伝えしました。
このブログでは以前から発信していますが、対人コミュニケーションも自分と対話するセルフコミュニケーションも表裏一体です。
今回の記事が自分を知り、他人との良い関係を作っていきたい人たちの役に立てば幸いです。
では、またお会いしましょう。
“腹側迷走神経複合体とコミュニケーション” に対して2件のコメントがあります。